第59話 赤羽(2000. 2.15)

 番組宛にEメール投稿した甲斐あってか、テレビ東京「出没!アド街ック天国」(毎週土曜日21時~)にようやく赤羽が登場しそうな気配である。1年間に50箇所とはいかないまでも、かれこれ4年近く放送しているので、通算で150箇所は優に超えている。東京広しと言え、いくらなんでも150もやっていれば、交通の要衝かつ東京の北都(少々大げさだが)なのだから、いい加減に赤羽をとりあげても良さそうなものだ...。そう思いつつも、なかなか出てこないものだから、つい業を煮やして投稿した訳である。投稿してから約3カ月間、番組ホームページで様子を見ていたところ、この度めでたく、街の情報掲示板に候補地(という解釈でいいと思う)として挙げてもらえた次第である。(筆者の故郷、経堂もついでに推したところ、これまた候補地になっていたので、これ幸いである。投稿してみるものだとつくづく思った。)

 せっかく掲示板で情報提供をよびかけてもらっているので、協力しない手はないと思い、あれこれ考えあぐねているところだが、「東京モノローグ」をご覧の皆様の中で、赤羽で一押しのお店をご存じであれば、ぜひ掲示板に載せていただきたい、と思う。(赤羽と経堂の他、松戸、鎌倉、博多も掲示板に出ています。近在の方はぜひ推薦してみてください。)

 同番組のホームページに載っている過去のオンエア履歴と96年8月以前に見た記憶がある分を含め、「どうしてここがまだ...」という街はまだまだある。視聴率的に下町がいい、とか、ゆかりのある人物(特に映画やドラマ関係)を絡めた方がとり上げやすい、という事情があって万遍なくいかないようだが、テレビ的な視点で候補地を選ぶのは、どうも納得し難いものがある。

 八丁堀や千歳烏山は少々無理があるように思った。大泉学園に至っては、完全に番組司会者のお手盛りである。そんなに番組に入れ込んでいる訳ではないのだが、どうも気になってしまう。例えば、山手線沿線でまだとり上げていない大塚、田端、人口の多い市川、川口、私鉄沿線なら海老名、伊勢原、池尻大橋、東村山、朝霞、越谷、春日部などなど、取材すればきっといろいろ出てくると思うのだが...。都内でも城北方面、そして埼玉方面が手薄な感じを受ける。北区についても、王子はオンエアされたようだが、西ヶ原や十条だってある。何より赤羽がまだだったのがずっと腑に落ちなかったのである。(99年4月の下町特集では、見たい下町の上位30位に入らず(惜しくも31位)、オンエアされなかったのが何とも口惜しかった。) →放映履歴(筆者自作)参照

 何はともあれ、これでめでたく東京の「街」としての仲間入りが果たせる訳である。オンエアの前祝い、というか、番組がどのようにとり上げるかを占う意味で、ここで筆者独断の上位10位を書き連ねておこうと思う。(全部一致したら、番組の高感度委員会に入れてもらえるだろうか?)

※エリア(地名)としては、志茂、赤羽、赤羽南、赤羽西、桐ヶ丘、赤羽台、赤羽北、岩淵町まで含めれば、層は厚くなると思う。

  1. 赤水門・青水門、青山士(あきら)、荒川知水資料館、ムーンライトコンサートなどなど、主に荒川関係

     これまでも第14話第48話で書いてきたが、赤羽と川の関係は密接なものがある。荒川の水害の歴史と青山士による大工事、赤と青の2つの水門の話などは十分重みがあるだろう。荒川が隅田川と荒川放水路に分かれるのも、新河岸川が隅田川に合流するのも、ここ赤羽である。鉄道交通の要衝でもあるが、河川にとっても要所なのである。

     ちなみにこの付近の河川敷は風光明媚さからか、ドラマのロケでも時折登場する点、付記したい。
  2. 一番街(まるます家など名物店)

    marumasuya.jpg 高度成長期前の風情、と言うのは当たらないかも知れないが、結構古い商店がひしめいているのが駅東口近くの一番街。中でも「まるます家」は有名で、朝から常連の愛飲家でにぎわっている。筆者は入ったことはないが、外売りしている蒲焼きや鯉のあらいの類はそのうち賞味したいと思う。
  3. アピレ・ビビオ・イトーヨーカ堂(西口再開発地区)

     かつては古い住宅の密集地だった西口は、筆者が赤羽に越してくる数カ月前にイトーヨーカ堂が完成し、先発のビビオとアピレと合わせて、ちょっとした都市空間に変貌した。ビビオとアピレはそれなりに多様な店舗が入っているが、食事で入る店がちらほらある程度で、買い物等で利用することは少ない。

     譲ってもらったり、妻が懸賞で当てたりするものだから、米を外で買うことがなくなってしまい、第1話で書いた米屋(アピレ地階)にもその後、足を向けていない。もっと利用したいものだが、なかなか。
  4. すずらん通りと赤羽馬鹿祭り

     第39話でちょっと書いたが、どんぶり屋が目に付くのが、すずらん通り。ゴールデンウィーク時期になると、この通りをメインに、名物・馬鹿祭りが展開される。
  5. 小山酒造(丸真正宗)と岩槻街道跡

     これは第25話に書いた通り。周縁の岩淵町界隈と合わせて、赤羽が誇る名所と言える。

     現在、小山酒造では寒造りの真っ盛りだが、その造りのシーン目当ての見物客がやはり多いらしく、今では見学の申込をしようにも、日程が限られてしまっていて、今シーズンはどうやら無理そうである。残念!
  6. 赤羽らーめん

     何を以って赤羽らーめんを定義するのか見当つかないが、どうもご当地のラーメンがあるらしい。最も著名なのは、ダイエーと西友の間にある「満月」だが、他にも、変わり種(トマトスープ、カレー風味etc.チーズ入りやピザラーメンなんてのもある)ラーメンの「味工場」、駅南口の東側すぐのところにある「らーめん鷹」(なぜかガイドブックによく出てくる)などもある。どれもジャンルが異なるので、総じて赤羽らーめんと呼ぶしかなさそうである。

     実は赤羽駅が改築される前に、北の西口改札内にあった「赤羽ラーメン」が元祖だったのではないか、と個人的には思っているが。
  7. カトリック教会

     すずらん通りの入口から西友方面に歩く途中にあるのが、この教会。海外で見かけるのと同様、教会らしい教会で、敷地に入ると別世界になる。日本離れしている、と言うか世俗を超えた観があっていい。日曜日の朝など、フィリピン人系の家族連れをよく見かける。「アジアの赤羽」を象徴する場所と言えるだろう。
  8. 赤羽緑道公園~赤羽自然観察公園

     かつて、十条の陸上自衛隊駐屯地(昔は兵器廠)につながる引込線が、今の埼京線と東北線が分岐するあたりから西に伸びていたと言う。その跡地は今は緑道公園になっていて、結構な距離を草木を見ながら散策できるようになっている。緑道の延長線上には、その駐屯地の跡地を利用した赤羽自然観察公園があり、自由に遊べる広場がメインになっている。(水田・ビオトープ・湧水池もある。) 広さも十分だし、自然教育にも良さそうだ。
  9. 消費者金融

     駅東口を出て、すずらん通りへ向う途中、銀行や証券の店舗に混じって、やたら目に付くのが消費者金融の看板である。上位にランクさせるのは憚られるが、いわゆる自動機の設置台数も多く、圧巻なことから、9位とした。
  10. 星美学園・八幡神社

     埼京線と東北線が分岐する角地に八幡神社、その上(小高い山になっている)には星美学園がある。恥ずかしながら、八幡神社には、今年の初詣でやっとお参りに行けた。八幡様は山の中腹にあるので、ちょっとした石段を登らないといけないが、神社の隣の坂道(師団坂)からは赤羽が一望でき、見晴らしを楽しむことができる。

次.カルビー

 赤羽にはいくつか大手企業があるが、大日本印刷、雪印乳業よりは、駅に近いし目立つので、ここはカルビーだろう。しかし、西友の本社が、池袋のサンシャインから赤羽に近々移ってくるというので、番組放送時点では、何らかの変動があるかも知れない。

 という訳で、先行してお届けした「赤羽10+1名所」、オンエアではどう出るか、一つお楽しみである。

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