第23話 理事会のこと('98. 8.15)

 分譲マンションには管理組合がある。一戸を自家として所有すると、その世帯主は管理組合に属することになるから、組合員ということになる。会社だと管理職になる前は、労働組合に入る人もいるから、やはり組合員。これで生協にも加入していたら、ここでも組合員である。日本的とも言える代物だが、組合が一大メンバーシップであることには違いない。(メンバーシップ以前に、個人としてのIDをまず確立したいものである、とはいつも思うことである。どこかのメンバーでなければいられない、つまり所属することでIDを満たそうとするのはいただけない感じがする。)

 さて、筆者もそんなこんなでマンションの管理組合員の一員であるが、組合員だけでは済まないもの。管理組合では理事会というものを組織する必要がある。入居したての時は、自分が早々に理事会のメンバーになることはまずないだろう、というのも、そうした世話役的な役割は相応の年令の人が務めるものとタカをくくっていたからそう思っていたのだが、ひょんなことからマンション管理人さんのご推薦などを仰ぎ、今夏から向こう一年、理事会に加えさせてもらうことになった。(「荒川クリーンエイド」の参加を掲示板でよびかけたり、組合の会合でいろいろ発言したりしたのがひっかかったらしい?) もちろん理事長・副理事長は務まらないから、施設、植栽、町会といった一般的な役回りを互選することになるのだが、自宅にパソコンがある、という理由もあって、書記+広報、ということで落着した。これでまた一つボランティアワークが増え、ありがたい限り?!である。

 月1回ペースで理事会が開かれる。これまで2回理事会があったが、前期の理事会からの持ち越しの案件がいろいろあって、今のところ引継業務の処理といった感じである。ともあれこっちは書記担当なので、会での議事をひたすら書き留めるばかり。これまでもマンションの自治という自己意識から、共用部分で気になることがあると管理人さんに言ったり、会合で発言したりしていたが、理事ともなると不思議とまた一層、意識に違いが出てくるものである。余計なお世話かも知れないが、例えば、ゴミ集積所の出入口付近のゴミストッカがいっぱいになる(出入口の近くからいっぱいになってしまうのは、人間の習性と言えようか)と、空のストッカを引っ張ってきて、ゴミを捨てやすくしてみたり、勝手に投函されるビラやチラシを処分する専用のゴミ箱があるが、その周りに紙屑が散らかっていると、それを片づけてみたり、といった具合でひそひそやっている。紙屑の方は、少しは甲斐があって最近は散らかることがなくなってきたが、ゴミ集積所の方は相変わらずである。別に出入口付近からたまっていくのが悪いと言うのではなく、ゴミ量が多いのがどうも気になるのである。集積所と言っても、独立した建物になっているので、鍵さえあれば24時間いつでも捨てに行ける、という気軽さもあって、ゴミを捨てることに対する負の意識が低くなっているのではないかと考えてしまう。理事となったからには、ゴミの削減をよびかけるのも許されるものかな、と思っているが、まずは古本やまだ使えそうな家財をリサイクルする提言が先、とも考えている。書き留めるばかりでなく、そろそろ余計なお世話根性を発揮して、新理事会ならではの施策を打ち出したいものだと思う。

 この際なので、理事会での議事の一端を紹介してみようと思う。筆者にとっても、地域やマンション生活の日常が知れて面白いぞ、と感じている理事会。こうして書き出してみると、確かに面白い?

  1. 諏訪神社大祭への参加
    ・大祭への参加申込が、小学生10名、未就学児童2名から届いている。
    ・こどもによる神輿かつぎは、8/22と23の両日。大人は、8/23(12:00~)のみ。
    ・半纏は50着分、支給されるが、その他の用品(鉢巻き、手ぬぐい、さらし、足袋等)は自分で用意する?
  2. プレイロットの凹凸補修
    ・凹凸を補修する工事方法が不明確だったため、工事会社に電話で確認したところ、特に凹みが激しい箇所は、砂を入れた上で「転圧」し、地面を固めてならしてから、荒砂を敷く、とのことだった。
    ・こどもが砂で遊ぶのは致し方ないことなので、砂場を作るなどしたいところだが、砂場は管理が大変なので設置は難しい。
    ・鉄棒の下は特に凹みが激しいので、盛り土をしたり、木材を埋めるなどして強化することも考えたい。
  3. 植栽のアーチ
    ・プレイロット周縁の植栽にアーチ(柵)を新たに設ける場合、2.の工事業者ではなく、出入りの植栽業者に依頼することにする。
  4. 未登録自転車対策
    ・9/30までに登録を済ませるよう全戸に通知を出し、10月になったら、一カ所に移動させた上で、未登録自転車を撤去するようにする。
    ・自転車に関する注意啓発は、繰り返し行なう必要あり。組合だよりや単発のチラシでよびかける他、各階懇談会でも話をする。
  5. 通路(廊下)のルール
    ・組合だよりでの注意喚起にもかかわらず、エントランスの乗り入れ・走り抜けが後を絶たない。三輪車を含め、引き続き注意を促す。
    ・理事会で館内巡回を実施したところ、通路上に放置している自転車は見かけなかったが、特定階ではまだ物を放置している所が見受けられた。
    ・通路の共用に関する注意も定期的に行なうようにする。

 今月の理事会ではこの他に、カラス害がなくなった話、信号機設置に向けて署名を集めようという話、大規模修繕計画に関する提案説明、防火管理者講習会の話などが出た。そして筆者提案であるリサイクル品の情報交換「あげます・ください」掲示板の話も何となく採り上げてもらった。(次回でもっと具体化させようと思う。) 書記+広報ということで、これら議事を理事会用の議事録としてまとめる一方、それが終わると館内全戸に配布する「管理組合だより」に議事をアレンジして諸注意やよびかけ文を載せるという作業が待っている。ワープロ作業は手慣れているとは言え、ちょっとした労働だとは思う。

 10月には流域一斉開催の「荒川クリーンエイド98」が控えている。ここは広報の特権として、管理組合だよりで参加よびかけを行なうつもりで考えている。もちろん、来月の理事会でまず話題にする必要があるけれど。

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