随筆「東京モノローグ2014」(11−12月期)
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墨田区吾妻橋2丁目と3丁目の間、源森橋からスカイツリーとスペーシアを撮影(2014.5.17) 第415話 初探訪十四景

Facebook(フェイスブック)を一時お休みしていた頃に使っていた右90度回転ロゴ 第414話 フェイスブック考

マチカフェ@ナチュラルローソン。パンとセットで通常324円のところ、80円引きで244円也。 第413話 コンビニコーヒー

10/17、「オリビアン小豆島」で見た夕陽 第412話 鳴門の朝日、小豆島の夕日

第415話 初探訪十四景(2014.12.17)

 第343話では、2011年における初探訪エリア(23区内)についてご紹介した。いずれその続編を、と思っていたものの、思いのほか動けなかったりするもので、ようやく今回に至る。2012年は1月、2月に1か所ずつめぼしいのがあったのと、5月に東急バスをIC一日乗車券で乗り継ぎつつ、戸越銀座の西側などを初めて訪ねた程度。第362話の「尾久の奥」が、唯一ハイライトである。

 2013年は、第389話で西馬込を少し究めたほかは、それほど成果はなかった。続編を書こうにも書きようがなかったのである。

 今年2014年は、第401話で登場した台東区のレンタサイクルが一つのきっかけになり、5月と6月に台東区の未探訪エリアを巡ることができたのが大きい。あとは、南千住の東側だったり、国道4号を挟んだ西側(南千住6丁目他)だったり、山手線沿いの未踏エリアの一つ、大塚と巣鴨の間だったり、とにかく昨年、一昨年に比べれば上々。2014年にちなみ、一つの初探訪エリアにつき2枚載せて、計14件紹介する。


5/17 東武スカイツリーライン沿線(源森橋と枕橋)

 

 スカイツリーの開業からもうすぐ2年というこの日、ようやくスカイツリーの直下と東京ソラマチの一角を訪ねることができた。レンタサイクルのおかげである。レンタル時間の都合で、スカイツリー関係は端折って、墨田区の未踏エリアを少々。東武スカイツリーラインの「とうきょうスカイツリー」駅から西、住所で言うと、向島1丁目、吾妻橋2丁目あたりである。スカイツリーを後に、東武の高架と北十間川に沿って進む。写真は、北十間川に架かる源森(げんもり)橋から撮ったスペーシアとスカイツリー(左)、北十間川と隅田川の接点付近にある枕橋から撮った水門、首都高速、東武線(右)


5/17 浅草通りの南側

 

 実はスカイツリーはおまけのようなもので、この日のテーマは「三社祭」。浅草一帯は、どこもお祭り尽くしで、浅草通りの南側の路地でも神輿や山車がなおチラホラ。茶寮一松(左写真)も、提灯を下げ、女将さんと思しき女性が軒先で待機していた。お祭りならではの光景だろう。

 浅草通りと春日通りの間の路地を走るのは初めてのこと。そのまま西へ向かえば、東上野界隈に出る。2013年12月14日のアド街ック天国で「上野 稲荷町」として登場したエリアがこの東上野で、何となく気になっていたので、あてずっぽうに巡ってみた。東上野3丁目25番地(右写真)では、銅板を使った建物(→参考を見つけた。


6/19 鳥越と蔵前

 

 1999年10月16日のアド街ック天国は、「鳥越・蔵前」だった。おそらくその時のエリアをおさらいするような感じで動いていたものと思われる。蔵前はまだしも、鳥越はどうにも行きにくい場所だったので、レンタサイクルを使ってようやくの初探訪となった。写真左の「おかず横丁」は、全長230m。昔ながらの風情が随所に残っていて、心地良かった。

 鳥越神社や精華公園を経由し、第404話の中段に載せた「環境ふれあい館ひまわり」へ。その後、国際通りを走っていて目にしたのが、写真右の「タイガービル」である。登録有形文化財の建物だが、管理人さんがなかなかの強者(タイガーだけに?!)で、建物内部は頑として撮影禁止。外観しか撮れないのが残念な限りである。


10/26 隅田川駅、汐入

 

 かねてから行きたいと思っていたスポットとエリアの組み合わせの一つが、南千住の東側にあって、やっとこさ行くことができた。JR貨物の隅田川駅と、その隣の汐入地区である。隅田川駅には、年に一度の「貨物フェスティバル」(→PDFに行けば入れるので、その開催日、10月26日に出かけた。フェスティバルは、展開面積こそ限られているものの、それなりに工夫が凝らされていて、思いがけず長居することに。左写真は、展示車両の一部、機関車EH500とEF64の並び。コンテナの集積が見られるのも、貨物駅ならではである。

 フェスティバル見物後は、隅田川駅の外周を反時計回りに歩いて、南千住駅へ。汐入という地名は、南千住8丁目のあちこちに散見され、隅田川が湾曲する一帯まで行けば、その汐の感じもわかったのだと思うが、この日はあくまで汐入の一部に足を踏み入れるにとどめた。右写真は、南千住4丁目のトミンタワーの角にあるリバーハープ公園から、スカイツリー方向を撮ったもの。左側が汐入地区になる。(参考情報→「リバーハープスクエア」)


11/7 根岸の三軒町家

 

 上野経済新聞を見ていたら、「根岸の築100年越えの古民家解体へ」というのが目に留まった。11/4付の記事で、解体工事は11/8に始まるとある。こういうのを見ると、行ける範囲であれば行く可し、となるのが筆者の行動パターン。工事開始前日の11/7、出勤前に寄ることにした。左写真は、その古民家の並びで、左が「ギャルリー根岸」、右が「五十嵐提灯店」(右写真は同店の拡大)。この三軒を含め、提灯店の右隣、後方のアパートや住宅も合わせて、再開発がされるんだとか。解体がされる前に訪れることができたのは、せめてもの救いか。


11/8 南千住6丁目

 

 南千住の東側を訪ねて2週間ほど後、次は西側に来る機会を得た。中央卸売市場の足立市場で、第3回「足立市場の日」イベントがあるというので朝から出かけ、その帰りに寄ったのが、南千住6丁目界隈。国道4号のさらに西側なので、南千住駅からはやや距離があるが、市場から都電荒川線の三ノ輪橋に向かう際の寄り道コースと考えれば、決して行きにくい地域ではない。

 素盞雄神社に寄り、ライフ南千住店(→地図を経て、南へ。ライフの敷地には、旧千住製絨所煉瓦塀(左写真)があり、見入ってしまった。荒川区の登録有形文化財だそうな。

 南下すると、交差する道路の幅がアンバランスな交差点(五叉路?)に出る。その付近にある青木屋(右写真)で、名物のコロッケパン(250円)を購入。ボリューム満点で、美味しかった。(2001年9月22日のアド街でも登場。当時は240円だった。)


11/8 大塚〜巣鴨

 

 三ノ輪橋まで来れば、都電荒川線に乗って帰るばかりだが、せっかく都電に乗ったのだから、たまには違うところに行ってみようと思い立ち、大塚方面へ。アトレヴィ大塚も実は初めてだったが、大塚〜巣鴨も山手線沿線シリーズとしては初。大塚寄りの500mほどは新旧入り混じる住宅街(左写真)がメインで、線路は見えない。少し右往左往すると、山手線・湘南新宿ラインの下、平松ガードに出る。そこをくぐり、線路沿いの坂道を上がれば、あとは迷う要素はない。歩き心地の良い道が続き、線路に架かる江戸橋や宮下橋からの眺めもまずまずである。(江戸橋から大塚方面を撮ったのが、右の写真で)


 2015年は、台東区のレンタサイクルのような使い勝手のいいのを他の区でも探し、未探訪エリアを中心にあちこち行ってみたいものだと思う。(ちなみに、千代田区のコミュニティサイクル事業実証実験「ちよくる」のようなタイプだと、筆者は残念ながら使えない。スマホがないと利用できないのである。)

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第414話 フェイスブック考(2014.12.2)

 使い始めたのは2011年1月に遡る。つまり、あとひと月余りで、まる4年。それほど使っている感じはないが、年数はいつしか増えている。不思議なものである。

 Facebookアカウントは持っていないのかと訊かれて、何となく意識するようになったのは2010年12月頃。年が明け、映画「ソーシャル・ネットワーク」を観て、その背景や意義がわかったところで、本格的にスタートしたというのが筆者の事始め。第344話の3.にも書いている通り、2011年は結構お世話になっていた。

 いわゆる「友達」の輪を拡げつつ、楽しく使っていた訳だが、2012年の夏に転機が訪れる。「タイムライン」の登場である。今でこそ、真っ当な形に落ち着いているが、このモードに変わった当初は、ニュースフィードに表示される写真(サイズや見映え)がいま一つだったり、左右に変に分割されてしまうものだから、見にくいし、読みにくいし、ろくなものではなかった。先にタイムラインモードに変えていた方々のページを見て、いい印象を持っていなかった筆者は、Facebook側から執拗に変更を勧められても、ただただ放置。するとある日、8/27を以ってタイムラインモードに変更する旨、通告が届いた。嫌なものに強制的に変えさせられるというのは何とも腹立たしいし、使う気力が失せるのは必至。タイムラインモードになってしまった後は、試行錯誤しながら渋々使う感じだった。当然のことながら、更新頻度も落ちた。

 このタイムライン問題がケチのつけ始めで、あとは、ヘンテコな広告問題、スパム系広告によるタグ付け問題などが続いた。第411話では、10月前半のあれやこれやを綴ったが、ツキが向かない時はFacebookの方も控えたくなるもので、10月後半からはすっかり自粛モードに。久々に「FBログ」を開いて、投稿数を確認してみたら、この通りである。2014年は6月と10月と2つ谷がある状態。常用しているとは到底言えない。11月はカバー写真を取り替えるところから始めて、ボチボチやってはいたが、折角更新したカバー写真が、この1か月の間は、出たり出なかったりの不安定問題というのも加わり、益々身が入らない。第406話に記した、管理組合理事会の関係もいろいろと佳境に入ってきて、Facebookどころではなかったというのもある。ともあれ、基調としてはFB離れが続いている。

 ログアウトすると出てくる広告の一例。このタイプは正直、うっとうしかった。

 Facebookに関するテレビ講座もあったりする。番組では、ネチケット的な話は出なかった。

 あまり偉そうなことを言える立場ではないが、一応は経験者なので、思うところもいろいろと出てくる。少し距離を置いている今だからこそ、言えることもあるだろう。という訳で、「こういう投稿、どうなの?」というのを筆者なりにまとめてみた。(あくまでご参考ということで、あしからず)

・SNSは、「相互承認」の世界。即ち、承認欲求のやりとりをする場所と言っていいだろう。僕、私は、「こんなことができる」というアピールをするには恰好な場になる訳だが、それが行き過ぎると...

・さまざまな友達つながりが得られる一方で、ある「友達グループ」の一部と接点ができると、そのグループ内のやりとりを否が応でも目にすることになる。そのグループ内で通用する話題が出る→そのグループ関係者でのみ「いいね」が押され、その数が膨れ上がる... 内輪で盛り上がって、外野は冷めるの図である。広がりがあるようで、実は閉じられているのがFacebookの実態なのかも知れない。

・何でも吐露してしまう余り、“目に毒”なニュースフィードになってしまうケースがある。「がんばる」→「くじけた」→「がんばる」を繰り返すタイプが多いが、自身のダメさ加減をとにかく表明するタイプもある。ここで、「いいね」をしてしまうと、それを追認することになり、本人のためにならない可能性が出てくる。励ますつもりなら、「いいね」ではなく、何か一言二言書き残すのがいいだろう。

・その時々の出来事を逐一投稿する人物もいる。Twitterと連動している場合はともかく、FB上でひたすら投稿するとなると、それは使い方が違うように思う。中毒化しないことを願うばかりである。同様に、一定のタイミングで写真を過分に投稿する方もいる。一日何枚と上限を決めるか、間隔を開けることを勧めたい。

 その他、気を付けたいポイントとしては、

・お子さんの写真は、転載・流用のリスクあり → 解像度を落とすか、アップするならほどほどに

・食事や飲食関係は、撮ってすぐにアップすると、その時点で満足してしまい、肝心の食べる・飲むがおろそかに → アップするなら食べ終わってから

・ジョギングなどの記録は、アップして何かしらの反響が来ることで励みになるが、それが目的化すると必要以上に体に負荷がかかるリスクあり (ジョギングは、人の一生でもともと決まっている心臓の拍動数を無為に増やすことになるとの説も)

*今は影を潜めた観があるが、ひと頃は、チェーンメール的な「イイ話」、ヘンテコなアプリ系(特に占い関係=あなたはこういう人)が流行った。筆者は無論乗らなかった。

(雑感)

・友達つながりはあっても、その背後の友達数に開きがあれば、一票の格差ならぬ、「一友の格差」が生じる。友達50人と友達300人とでは、友達一人あたりの重みは単純に6倍開く。(ニュースフィードに入ってくる投稿の量や重みが違ってくるため、50人側が300人側に対して発信した投稿が見落とされてしまうこともあり得る。)

・「ダメをみがく」という本があって、その中に、
 「濃淡があるいろんな人間関係の相手に、等しい自分を伝えなきゃいけない」
 「誰もが『同じ私』を知ったら、逃げ場がなくなると思う」
 といったくだりが出てきて、大いに納得した。

 実名で参加するからこそ、本人固有の情報であるとの担保が得られる一方で、「友達」が単一のグループにとどまるものでなく、多様なグループに振り分けられるような状態の場合は、発信する情報の受け止め方も多様になる。場合によっては不快感を与える可能性も出てくるだろう。

 仮に一つの「グループ」内で完結する友達関係であれば、概ね同じような温度感で受け止められる筈だから、気を遣う必要はないだろう。だが、実際はそうは行かない。グループを予め設定した上でやりとりする分にはいいが、それではFacebookの特性の一つ、ネットワーキング(拡張性とでも言おうか)が損なわれる。悩ましいところだ。

・・・

 ペースが落ちると自ずと、投稿しようという気が薄らぐもの。今後は、平日にちょっとした時間が空けば、ちょっとした話題を軽くといった感じになるだろう。週末はログインすることはあっても投稿する余裕はおそらくない。12月となれば尚更である。

 

第413話 コンビニコーヒー(2014.11.16)

 本格志向のコーヒーというのがあって、それをコンビニやファストフード店で手軽に買えるようになって久しい。以前はあまりご用がなかったセブンイレブンに足が向くようになったのも、そのコーヒーがきっかけだし、今となっては、美味しいコーヒー=100円前後が相場の観あり。ここ一年ほどを振り返ると、よく利用しているのはコンビニ系で、その背景としてはやはり各チェーン間での切磋琢磨(サービス合戦)がある。より良質なものがより安くなれば、それは「買い」。いい意味で競争原理が働いているため、筆者のようなケチ市民でも手が伸びることになる。

 2012年夏(先行実施)のセブンに始まり、2013年終盤にファミマが加わり、今秋からは、ローソン、サークルK・サンクスも利用するようになった。主に平日の朝か昼に買うので、職場周りということになるが、300m圏内でこれら4つのチェーンが使えるというのは何とも心強い。あっちがダメならこっちという具合に、その都度選べるし、クーポン類との兼ね合いもあって、いろいろと試せる。ありがたい限りである。

 夏場は、ポーションタイプのもの(→一例をできるだけ買い込んでおいて、職場のウォーターサーバ水で割って飲むのが基本。コンビニ系は、週に1度くらいに抑え、その時のアイスコーヒーのプラコップを使い回して、ポーションコーヒーを飲む。夏の終わりになると、店頭からポーションもなくなり、やがては筆者の手持ちも底をつく。複数銘柄を揃えていても、同じようなタイプなので徐々に飽きが来る訳だが、飽きが来る頃に秋が来て、今年はその頃合に、コンビニ各チェーンでバージョンアップやキャンペーンがあったため、見事にハマってしまった次第。

 定番の「セブンカフェ」。リニューアルする前も後も特に利用頻度は変わらず。(実のところ、どう変わったのかはあまりわかっていない)

 ローソン「MACHI Cafe」も新しくなった。筆者がこれを飲むようになったのは、NEWになってから。

 以下、毎度のパターンで恐縮だが、各チェーンの利用状況などを画像メインでご紹介する。ひとつご参考まで。


  • セブンイレブン

 クーポン等が特になくてもいい、飲みたい時は飲みたい、そう思えるのがセブンカフェ。何事もその先駆となるものは強い。

 セブンカフェは、2013年から本格展開が始まった。新しくオープンすれば、そこには必ずカフェコーナーが置かれる。

  • ファミリーマート

 セブンよりも高めの設定だったこともあり、利用することがなかったファミマのカフェだが、2013年12月に無料引換券が配られたのを機に、何となく利用するようになった。

 無料は終われど、レシートクーポンや、店舗ごとのスタンプカードなど、客離れを防ぐ施策がいろいろとあって、こちらもついつい...というのが実状。とりあえず、カフェラテは秀逸だと思う。

 千代田区・中央区のファミマ限定というレアな引換券。駅頭・街頭で何度となく配っていて、大いに活用させてもらった。

  • ローソン系

 「MACHI Cafe」は、前々から気にはなっていたが、お値段高めの印象があり、敬遠していた。9月末頃に、バージョンアップされ、さらに価格もお手頃になり、ようやく筆者の日常に。ナチュラルローソンでは、店内焼きたてパンとのセットで安くなる上に、クーポン利用でさらに・・・というパターンも試した。この組み合わせは、なかなか。

 ローソンの端末「Loppi」では、引換券だけでなく、値引券も出力可能。この「マチカフェドリンク」30円引券は、月に一度ペースで使わせてもらっている。

 ローソンでは、店員さんがカフェを提供するタイプなので、マシンの写真が撮りにくい。コーナーの感じは、この通り。メニューも充実している。

  • サークルK・サンクス

 初めて利用したのは、2013年12月のこと。その後はすっかりご無沙汰だったが、楽天スーパーポイントがサークルK・サンクスで使えるようになってから一転。クーポンは出るし、ポイントは貯まるし、もちろんコーヒーそのものもGood。カートリッジ式というところがまたいい。

 ちょっとした手続きで、クーポンも出せる。パンとコーヒーのセットで安くなる期間に、このクーポンも併用して、さらにおトク♪ということも可能。


  • その他

 神保町界隈には、コンビニ系だけでなく、ドトール、上島珈琲など、従来型のコーヒーチェーンもチラホラある。ちょっと異色なチェーン(と言っても4店舗)が「豆香房」で、たまに職場宛にクーポンFAXが届くので利用させてもらっている。(200円のところ、100円など) お味は、コンビニ系とあまり変わらなかったりする。

 神保町で、書店+カフェと言えば、東京堂書店(Paper Back Cafe)がまず思い浮かぶが、こんな感じの店もある。6月にオープンした「BOOKCAFE二十世紀」は、古書店+カフェ。店内の古書を読みながら、コーヒーがいただける。筆者はランチで一度利用したのみ。

 コンビニ系の多くが「マチナカ」中心だとすれば、NEWDAYSのそれは「エキナカ系」。他チェーンに刺激されてか、10月にホットコーヒー50円!というのが期間限定(店舗によりまちまち)であり、神田駅と赤羽駅で試させてもらった。職場周辺にNEWDAYSはないので、通りがかりで安ければ、といったところ。

 こんな具合で、ひととおり試している訳だが、どのコーヒーがどの程度美味しくて、自分なりにその順番を付けるとどうなるか、という域には実は達していない。強いて言えば、アイスはセブン、ホットはサークルKサンクス(が優勢か)といった程度。一つ確実なのは、某ファストフード店のSサイズ100円は、どのコンビニ系よりも美味しくないことだろう。今はマシンも進化した。一杯一杯注ぐ方が優位性があるようだ。

  • こちらもどうぞ...⇒ コンビニが出てくる話題

第130話 添加物いろいろ... / 第178話 恵方巻と中華まん / 第261話 試飲の進化形 / 第274話 中華まん2009 / 第354話 ファミマ!

 

第412話 鳴門の朝日、小豆島の夕日(2014.11.1)

 東京モノレールは9月17日で開業50周年。その2週間後の10月1日は、東海道新幹線の開業50周年記念日だった。1964年から半世紀・・・50年後の10月に新幹線に乗る機会があったのはいいとして、もともと往路は「サンライズ瀬戸」に乗る予定だったので、喜び半ばといったところか。往路・復路とも新幹線という心算はなかった訳だが、記念のクリアファイルを行きと帰りにもらえたので、結果オーライということにしておこう。

 2枚もらったので、オモテ・ウラで並べて撮影 *クリアファイルの詳細 → PDF

 10/14夜、JR四国の列車運行情報。「当初の予定から復旧が早まり...」とのこと。サプライズである。

 「サンライズ瀬戸・出雲」は、結局10月16日(木)に運転再開になった。(即ち、「サプライズ瀬戸・出雲」?!) 奇しくも筆者が乗る日の翌日である。旅程が1日ズレていれば、運転再開当日に乗ることができ、いい記念になった筈だが、20日に再開という情報が出た時点でキャンセルしていた可能性は大。再開日が16日に前倒しになったというのは、旅行者としては逆に迷惑な話で、「まさか! そんな・・・_| ̄|○」という事態に見舞われていたと思われる。15日は言うなれば「運休最終日」である。その方が記念すべきことかも知れない。

 サンライズには乗れなかったが、10月16日、17日は実物のサンライズを、17日、18日は「これぞサンセット」というのを満喫することができた。第411話で、ツキがどうのこうのと云っていたのが嘘のよう。3泊4日の旅は、天気にも恵まれ、実に有意義だった。

 東京から離れたモノローグ、今回は「鳴門・小豆島」編をお届けする。


  • 10月15日(水)

 寝台特急に乗る前提で旅程を組んでいたので、この日は通常勤務。16日の早朝に四国入りする手もあったが、バスの移動など制約が多いため、15日の夜に発ち、深夜に高松に入ることにした。東京19:10発→岡山22:34着・44発→高松23:40着・・・4時間半で高松まで行けてしまうというのは凄い話だが、それを実行する方もまた凄い? 駅前の高松ターミナルホテルは、アクセス、料金、サービス等いろいろな意味でありがたかった。

 「ぷらっとサンライズ出雲・瀬戸」が「ぷらっと山陰・四国スペシャル」に変わり、サンライズの券は、のぞみに。サンライズの場合、乗車券は2日間有効だが、のぞみだと当然のことながら1日限り。高松までその日のうちに行くことにした最たる理由がそれ。

 50周年と来れば、こうした展示は必須。早めに東京駅に着いていたので、しっかりチェックできた。

 乗ったのは「のぞみ125号」。姫路にも停まる。(その姫路では、結構な人数が降りて行った。)

 岡山で「マリンライナー71号」に乗り換え。すでに遅い時分だが、マリンライナーの終電は何と0:11発。これに乗ると高松着は1:21。

 高松に着いたところで、マリンライナーを撮影。「瀬戸内海国立公園指定80周年記念」のヘッドマークつき。(車両は5100形)

 高松駅に来たのは、1988年8月以来。すっかり様変わりした上に、「SHIKOKU SMILE STATION」のキャラクター「たかまつえきちゃん」が2月から登場。さすがに深夜だと笑えない感じ?


  • 10月16日(木)

 今回の旅のテーマの一つは、大塚国際美術館。細君のかねてからのご要望で、ここで長々と過ごすというのがあり、ようやく実現の運びとなった。東京を朝一番の「のぞみ」で発った場合、新大阪で在来線に乗り換え、山陽本線の舞子に出れば、駅直結の高速バスで、大塚国際美術館に近い停留所にアクセスでき、早ければ10時半過ぎには美術館...というプランも浮上したが、その後の行程を考えると、とにかく動きにくいことがわかったため、当初予定通り、高松を起点に据えた。ただし、高松〜鳴門をJRで移動するのは、案外ロスが多く、鳴門に着いたら着いたで、現地のバスもあてにならない感じだったので、レンタカーを使うことに。朝8時から翌日16時までの32時間で6,000円。ガソリン代は1,300円ほどで済んだ。一人あたり3,650円である。JRの運賃が往復で2,920円(特急料金除く)ということを考えると、至ってリーズナブル。バスの時刻や運賃を案じる必要もないし、行きたいところに好きなように行けるというのは何につけありがたい。旅における車の利便性(または優位性)を実感した2日間だった。

 今回の旅で、16日早朝のみ一人旅(高松市内プチ鉄道旅行)を敢行。栗林駅では、折りよくサンライズを目にすることができた。(この時の乗降記録→栗林栗林公園片原町

 ホテルに戻り、朝食をいただく。なかなかのクオリティだった。

 朝の「たかまつえきちゃん」(夜の顔とは大違い!)。駅が出てくれば、次は列車となるのが常だが、今回は駅は素通り。サンポート高松シンボルタワーにあるニコニコレンタカーに向かう。

 借りたのはダイハツの“TANTO”。燃費はかなり良かった。出発して1時間ほど経ったところで、道の駅「津田の松原」で小休止。

 10時頃、鳴門市北灘町粟田。高松からひたすら国道11号を走ってきて、そろそろ分かれ道というところ。大塚国際美術館へは、鳴門スカイラインを経由する。目的地まであと11.5km。

 大塚国際美術館に着いたのは10時半頃で、館内を廻り始めたのはその15分後。まずは、システィーナ礼拝堂を再現した「システィーナ・ホール」(B3階)からスタート。ミケランジェロの壁画・天井画にしばし圧倒される。ここを起点に、全館の「人気作品ベスト10」を巡るガイドツアーが11時に始まるというので、参加することに。10作品とは言え、館内は広いので、移動時間を含めて所要1時間余り。美術館の全容を把握できる上、見どころもあれこれ教えてもらえるので、オススメである。(何がベスト10かについては、現地で楽しんでもらうということで、ここでは省略します。)

 B2階、バロック「ギャラリーD」では、額に王冠が付いた絵画が2点ある(相当額するらしい)。額装も忠実に製作しているので、絵画とあわせて鑑賞したい。

 10月1日から常設展示に加わったゴッホの「幻の『ヒマワリ』」。原画は消失してしまったが、陶板ならこのように再現可能。触れることもできるので、ヒマワリの盛り具合も実感できる。

 B2階、ルネサンス「ギャラリーC」には、かの有名な「最後の晩餐」が2つある。こちらは「修復後」の方。向かい合わせで「修復前」も展示されている。

 モネの「大睡蓮」は屋外展示。このようにオープンな状態でも、陶板だと傷むことも褪せることもないというから天晴である。

 ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」と「春」ももちろんある。実物はフィレンツェのウフィツィ美術館にあり、2002年に現地で鑑賞したが、このように明るくはなかった。実物ではないが、実物を超える鑑賞法ができるというのは大きい。

 B3階から始まり、上階に行くほど近現代になっていくという展示スタイルになっている。先にガイドツアーで要点を把握できたので、なじみのあるルネサンス、バロック、近代の順に見て回り、古代や中世は後回しにした。B1階の「近代系統展示」にやってきたのは入館してから実に5時間後(15時半過ぎ)だった。

 山下達郎の佳品「ターナーの汽罐車」のモデルとなった絵画、ターナー作「雨・蒸気・速力」。陶板の継ぎ目がないので、全く以って本物そのものである。 

 ジョルジュ・スーラの「アニエールの水浴」(左)と「グランド・ジャット島の日曜日の午後」(右)も一枚に収めることができる。(現物はロンドンとシカゴにある。)

 マネやルノワールの名画も一堂に。近代画コーナーは、なじみが深い分、ついつい見入ってしまい、時の経つのもあっと言う間。全館で1,000枚を超える作品があるが、3分の1ほどが近代系統。時間がいくらあっても足りない感じだった。

 システィーナ・ホールに引けをとらないのが、イタリアのパドヴァにある「スクロヴェーニ礼拝堂」の環境展示。入った瞬間、海外を旅している気分になった。天井の青がとにかく美しい。

 一部で駆け足になったが、とにかく全作品を観て、閉館時間17時に退出。美術・芸術にこれほど長時間接したことはかつてなかった。(途中、昼食休憩を少し挟んだため、正味では6時間ほど。)

 美術館の後は、鳴門公園方面へ。第一駐車場まで上り、来た坂を下る途中で撮ったのがこの夕陽。この後数分で、太陽は山影に隠れてしまった。

 この日の宿は、「リゾートホテル モアナコースト」。この手のホテルはなかなかご縁がないので、戸惑う点もいくつかあったが、いろいろと新鮮だった。

 室内はこんな感じ。テレビは観ず、ジャグジーでくつろいだり、星空を観たりしてゆったり過ごした。


  • 10月17日(金)

 紀伊半島からの日の出を眺め、ジャグジーに浸かり、良質な朝食をとり...と優雅なスタートを切るも、昼に渦潮を観てからは、正に渦の如し。レンタカーを返したら、フェリーへ・・・の部分が実にあわただしいことになり、滑り込むようなタイミングで小豆島行きの高速艇に乗ることになった。この「車→船」が、今回の旅の山場。これを乗り切れば再びリゾートが待っている、という設定である。旅におけるメリハリを実践した日。

 17日の日の出時刻は6:08とメモがあったので、早起きしてその時を待つ。太陽が姿を現したのは、その5分後。

 6時半には高度も上がり、ジャグジーからも観賞可能に。何とも贅沢なひととき。

 ホテル外観。自慢の朝食は、右手の緑で被われたレストラン「Fishbone」で。卵料理を控えた方がいい筆者は、代わりに「阿波すだち鶏のハム」をいただいた。美味だった。

 この日の渦潮は、お昼頃。その時間までは、鳴門市内をドライブすることにし、立ち寄ったのが金刀比羅神社。琴平と比べれば軽いものだが、約220段というのは昇ればやはり高さがある。境内からは徳島市方面が一望できた。

 金刀比羅神社の最寄駅は、鳴門線の「金比羅前」。お隣は天理教の「教会前」。

 鉄道メインの旅ではないので、駅を見つけても乗り降りはなし。鳴門駅は思いのほか小駅だった。

 渦潮の見頃は、「潮流最強時」の前後90分間。午後は13時半が最強ということで、12:20発の観潮船に乗ることにした。

 亀浦観光港から、大型観潮船「わんだーなると」に乗船。鳴門海峡の往復で、乗船時間は30分。

 淡路島(兵庫県)と大毛島(徳島県)を結ぶ大鳴門橋の下を通過(12:30頃)。この時点ではまだ激しい潮流は見られなかったが...

 橋から離れるにつれ、潮が音を立てるようになり、やがてあちこちで渦潮が出現。現われては消えの繰り返しで、船上ではその都度歓声が響いた。渦潮タイムは6〜7分といったところ。

 鳴門での二大テーマ(美術館&渦潮)をこなし、一路高松へ。出だしはまだ余裕があったので、鳴門スカイラインの四方見展望駐車場で、大毛島の入り組んだ地形などを眺めていた訳だが...

 高徳線の鶴羽駅前に着いたのは、14時半頃。高松駅には15時台前半に着きたいところだったが、この後の道路事情もあり、徐々にビハインド気味に。(この後、高松行きの普通列車としばし並走。最終的にはその列車に先を越されることになった。時刻表通りなら列車は15:25着。こっちは給油の都合もあり15:40着だった。)

 小豆島(土庄港)行き高速艇は15:50発。レンタカー返却場所から、フェリー乗り場の前まで、レンタカーで送ってもらったおかげで、無事乗船できた。さすがはニコニコである。(^^)

 所要時間30分のところ、少し遅れて土庄港到着は16:25。予約していたホテルの送迎バスは、ちゃんと待っていてくれて、ひと安心。レンタカー〜フェリー〜送迎バス、よくつながったものだと思う。

 この日は、「リゾートホテル オリビアン小豆島」に宿泊。ここは夕陽の眺望が名物(→参考)なので、その時間に間に合わないとはるばる来た甲斐がない。17時まであと何分かという時点で、太陽はすでに高度を下げていて、大滝詠一「夏のペーパーバック」の歌詞の如し。「プールサイドへと陽が傾向く」の図である。

 部屋からはこの通り(17:18)。サンセット観賞時間は、17:13〜17:28の15分間、撮った枚数は30枚だった。

 そろそろ稜線にかかる(17:23)

 着々と日は沈む(17:25)

 日没直後(17:27)。日の出と日の入りの両方をしっかり観ることができた一日。

 夕陽の後は、バイキングスタイルの夕食。醤油が特産だけあって、種類は豊富。料理の方も多種多様だった。


  • 10月18日(土)

 旅のもう一つの大きなテーマは、オリーブ収穫時期の小豆島。当初は、どこかしらでオリーブに遭遇できればいいくらいに考えていたが、旅の手配をした後で調べてみたら、「大収穫祭」の日にあたっていたことがわかり、自ずとオリーブがメインに。イベント会場であるオリーブ公園では、3時間近く過ごすことにし、その他の観光は午前中に少々といった組み立てになった。この日は、ホテル周辺を散策→送迎バス→エンジェルロードや土庄の中心部を散策→バス→オリーブ公園→バス→フェリー→高松駅周辺を散策→JRといった流れ。徒歩または乗り物(乗車・乗船)の一日となった。

 「オリビアン」と来れば、オリーブの木は不可欠。エントランスには数本あるが、敷地全体では数知れず。敷地面積、東京ドーム3個分もあるんだとか。

 午前中は、小豆島の観光スポットの一つ、エンジェルロードへ。潮が引くと、砂洲が現われ、島と島の間を歩いて渡ることができる。中余島から小豆島(前島)側を撮った一枚。右の小山には展望台がある。

 「約束の丘展望台」からエンジェルロードを見下ろす。奥が中余島。人出は思っていたよりも少なかった。

 エンジェルロードの後は、土庄の中心部を散策し、土庄町役場方面へ。役場近くの永代橋からの眺めは、一見すると川か運河だが実は海峡。島と島の間に海があればそれは海峡になる。左が前島、右が小豆島の本島で、それぞれの地名、土庄と渕崎の頭をとって、海峡名は「土渕海峡」という。世界一狭い海峡として、ギネスに認定されている。

 「土庄本町」からバスに乗って、「オリーブ公園口」へ。オリーブ公園ではまず、大収穫祭イベントの一つ、5品種のオリーブオイルと「新漬け」を味わう試食会に参加。手前から順にいただいたが、最初の「ルッカ」が特に美味だった。

 オリーブの苗木には昨秋ご縁があったが、実のついたオリーブの木々を目にしたのは今回が初めて。別の場所では収穫体験をやっていて、短時間だが摘ませてもらった。

 オリーブ公園は高台にあるので、瀬戸内海(四国側)がよく見渡せる

 さらに高い場所に「オリーブ発祥の地碑」がある。この地にオリーブが栽培されたのは1908年のこと。

 前日は土庄港から小豆島入りしたが、島を発つ時は池田港を利用。バスとフェリーの接続がちょうどよかったのでここにしたが、島のお土産を買うには少々物足りない感じだった。

 乗った船は国際フェリーの「第32こくさい丸」。カーフェリーなので、池田港〜サンポート高松を1時間かけて進む。45分経ったところで、四国側の半島部に近づく。左は庵治町の遠見山、右は屋島の南嶺。

 高松港が見えてきた。旅もそろそろ終わり。

 高松港16:30着、高松駅17:10発で、岡山へ。マリンライナー50号から、のぞみ50号への乗り換えだった。50号と来れば、50周年である。

 東京駅には21:33着。50周年ロゴを改めて撮影。

 忘れてはいけないのが、22:00発の「サンライズ」である。運転再開3日目、乗る方も撮る方もそれなりの数だった。万感の思いを込め、見送らせてもらった。


 こまごまと書き出すと大変なことになるので、ダイジェスト的にまとめてみたが、何ともとりとめない感じになってしまった。鳴門・小豆島方面の旅行プランの一助にしていただけるなら幸いである。

*ランキング形式で、今回の旅の要点を挙げるとするなら、次のような具合。(飲食関係を除く)

1.サンセット(夕日)、2.大塚国際美術館、3.サンライズ(朝日)、4.オリーブ、5.渦潮、6.リゾートホテルで見る星空、7.鳴門スカイライン、8.エンジェルロード、9.四国フェリー(高松→土庄)、10.国際フェリー(池田→高松)


(余談)

 1991年8月に沖縄に行った時点で、47都道府県どこかしらを訪れたという点で、いわゆる全国制覇は果たしていた。ただし、宿泊という点ではこの年まで3県がまだで、その二つが、香川と徳島だった。今回の旅では、香川県高松市と小豆島町、徳島県鳴門市で泊まることができ、残るは1県になった訳だが、いつになることやら... (その1県をめざすとすると、次の長旅は南九州方面ということになりそうだが、今度こそ寝台特急「サンライズ」!という方が強い。「サンライズ出雲」で山陰方面が今のところ濃厚である。)

 

 

 

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